BtoBでリスティングを成功させる為に理解すべき7つのポイント

デジタルトランスフォーメーションの推進やリモートワーク化などにより、IT企業のBtoBサービスは過去最大レベルで増えておりそれに伴いリスティング広告を含むWEBマーケティング戦略もより重要なものになってきています。弊社も過去何社もBtoBを支援させておりますが、他社からの乗り換えで相談を受けた場合に既存の代理店についても、依頼してきた企業もBtoBのリスティングの考えが間違っている、あるいはどのように改善していいか分からない状態が多いです。今回はそんな難しいと言われているBtoBのリスティングをどのように対応すれば成功に結びつけることが出来るのかお話していきます。

1,BtoBのWEBマーケティングは時間がかかるし、リスティングだけの問題ではない。

 

BtoBはBtoCと違い検索数が少なく、さらに競合が多い為クリック単価が高くテストで最初実施した場合にあっという間に予算消化されてうまく行かないと感じることは多分にあります。

 

その為代理店に初めて任した場合などは求めている成果に対して実績値が出てなくて不安や不満になることが多いと思いますが、最初から成果が出ることは稀なのできちんと出たけかに対してどのように改善していくかが重要です。

 

成果が多い場合、具体的に言うと月に30件以上の成果(コンバージョン数(以後CV))が出ればどのKW、入札戦略、広告、地域、性別などで成果が出ているのかが分かり、それらのデータを元に最適化を行えばCPAの改善やCV数の最大化が出来ますが、CVが0件の場合もあるため、その場合はGoogleAnalyticsやヒートマップツールなどを用いて広告の成果やサイトを分析、改善する必要がります。

 

サイトの分析、改善は自社でやるか、外注でコンサルタントを雇う必要がありますが、とにかく「広告で成果が出なかった。」ではなく、「何故広告で成果が出なかったのか」を追求し続けましょう。

 

ただしBtoBはリスティングの中でも上記の理由で難しいジャンルにはなるのですが、それに対して予算がBtoCサービスを展開している企業よりも低い場合が多いです。広告主側からすれば成果が出ないのにお金は支払えないから増やせないということは理解出来ますが、代理店の立場だと予算が多い企業に優秀な人材が付きやすいです。

 

そのため未熟なリスティング運用者が担当に付き、そもそもリスティング運用力で結果が出ていないケースもあるのでその辺りはきちんと見極めるようにしましょう。安かろう悪かろうにも気をつけてくださいね。

 

 

2,まずは競合調査を行い、自社にしか無い強みは何かを考えよう

 

リスティングは比較される広告です。年々ユーザーのネットリテラシーは向上して欲しいサービスを少なくとも3社は比較されると言われています。その場合競合と比べてどこが優れていて、どこが弱いのか、ターゲットは重複していないかなどをきちんと考えて広告戦略、サイト改善をしていかないといけません。

 

自社のサービスをユーザー目線として第三者目線で俯瞰して冷静に弱い部分を受け止めて改善していく為にも競合をしっかりと調査し、自社にしか無い強みを確立し、それを広告にもサイトにも反映していきましょう。

もし強みがない。ということであればサービスを改善していきましょう。

 

 

3,ペルソナをきちんと作成し、ペルソナを意識してコンテンツを作ろう

 

ペルソナは不必要と言う方も多いですが、個人的には設けておいて損は無いと思います。創業者に近いメンバーであればあるほどペルソナを作らなくても理解しているので必要性は低く考えられますが、サイトや広告に関わる人間の共通認識としてペルソナを用意しておけば、コンテンツを作る際に上司や経営者の意見で判断するのではなくペルソナがどう思うかで判断が出来るのでスピード感も増します。

 

ペルソナは複数いた方がいいと言われていますし、複数いるペルソナの中で納得感が多いと感じるものを作ればその分納得するユーザーも増えるということなので、是非まだ作成していない、しているが活用出来ていない方は作ってみて下さい。

 

ただしペルソナは時代によっても変化していくものですし、ペルソナが間違えている可能性もあります。ペルソナに沿って作ったものが成果が出ないということであればペルソナをまず修正するようにしてくださいね。

 

 

4,問い合わせの先の数値も明確化しよう

 

問い合わせで完了するだけでなく「問い合わせしたユーザーのうち何%が契約したのか。」「そのユーザーの客単価はいくらで何ヶ月継続したのか。」「他のサービスも利用しているか。」なども調べましょう。

 

過去のクライアントで1件の問い合わせ辺り20万以上でも利益が出るクライアントがいらっしゃいましたが、そのクライアントは

 

・契約率が約3割なので約60万で契約

・客単価が年間30万円

・過去の実績で契約したユーザーの平均継続期間は5年

・結果一社契約出来れば150万円の売上になる

 

というものでした。

 

5年で150万なのでキャッシュフローや、利益率なども考慮して先行投資としていくら予算をかけれるかは決めなければ行けないですが、何も根拠がなく「目標CPAは1万円以下でお願いします。」とするのではなく、想定でも良いので上記のような計算を行い、いくらまでなら投資できるのか計算しましょう。

 

その上で売上が少ないということであれば、客単価を上げるためにはどうすればいいか、継続率を伸ばすためにはどうすればいいのかなど、顧客満足度やサービスレベル向上なども改善していきましょう。

 

5,見るべきポイントはCPAではなくLTV

 

4章でお伝えしたような計算のことをLTV(ライフタイムバリュー/顧客生涯価値)と呼びます。CPAにフォーカスするとどうしても成果のよい広告だけに集中してしまい、限界が来てCV数を上げることは出来ないのですが、LTVで考えた時にはCPAを上げて数を獲得しにいくことが可能になります。

 

いきなりCPAを大幅にあげて対応することに抵抗がある方も多いかもしれませんが、まずは1~3章でお伝えしたことを実践して成果を今の予算である程度成果が見込める状態にして一気に予算投下していくのも一つの方法です。

 

6,データが揃ってくれば一気に成果が上がるのがリスティング

 

様々なデータを用いてリスティングの運用を行うのですが、年々Googleを始めとする広告媒体側での最適化ロジックがAI・機械学習によってとてつもなく良いものになってきています。

 

そのためCV数が少ない時は改善の幅は少ないのですが、ある程度実績がついてきて予算を投下すれば一気にCV数が増えていきます。一応推奨としては月に30件以上のCV数があれば最適化のスピードがあがると言われているので、BtoBで30件はかなりハードルが高いのですがそこを一つの目標として動いていきましょう。

 

7,リスティング以外で成果出る広告媒体

 

Facebookはクリック単価が高いですが、40代以上の決裁権を持つユーザーが多いと言われていますし、Twitter広告もアカウントターゲティング(例えば孫正義さんをフォローしているユーザー)が出来るのでうまく活用すれば成果に結びつけたり出来ます。DSPなどは費用対効果ではほぼ合わないのでリスティングとSNS広告をやりきってから、それでもCV数を増やしたい時に活用しましょう。

 

ただ基本的にはリスティングで全く成果が出ていない状態で他の媒体を試しても成果が出ない可能性の方が高いのでまずは小さな成果を積み重ねて行きましょう。

 

 

今回は以上になります。

 

BtoBは成果が出るまでに時間がかかるため、早く結果を出したい経営陣のプレッシャーもあり、とても難しいマーケティングだと思います。ただ少ないデータを元に改善出来る実績が出来れば会社としても個人としても大きな財産となり、そのノウハウを展開して新規事業拡大であったり、広告以外のSEOなどの自然流入でのマーケティング実施など視野がどんどん広がっていきます。

 

精神論でいうと泥臭いことをどれだけ情熱を持って対応出来るが重要なので諦めないでサービスの改善も含めて成果を出していきましょう。

 

カッテージでは豊富なBtoBのマーケティング支援の実績があります。もし何かお困りであれば是非一度ご相談ください。

 

最後まで読んでくださり、ありがとうございました!

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この記事を書いた人
星野 荘

星野 荘

専門学校卒業後、ITインフラの企業に就職。その後サイバーエージェント系列の会社で3年半、インターネット広告代理店で8年ほど勤務。 WEBマーケティングはブラックボックス的なところがあるので、知識や経験が少ない方でも役に立つ情報を発信していきます。