【2022年版】運用歴17年の担当者が語る本当に良いリスティング広告代理店の選び方

リスティング広告はWEBマーケティングを実施する上で費用対効果の良いインターネット広告の一種でそのリスティング広告の運用を代理するサービスを展開している企業は全国には4000社以上存在すると言われています。年々インターネット広告の市場規模は拡大しており、2020年では2兆円を超えて更に今後も利用する顧客が増えて行くことが予想されますが、それに比例して悪質なリスティング代理店が増えていることを様々な所で聞きます。今回はリスティング代理店の代表として忖度無しで正直に良いリスティング代理店の選び方をお伝えします。かなり踏み込んだ内容で悪質な代理店からすると嫌がられる情報も多いと思いかもしれませんが、リスティング代理店の業界が今よりも健全になる為にも今回は相当踏み込んだ情報を開示しますので、かなりのボリュームになりましたが皆様のお役にたてれば幸いです。

①リスティング運用はどの代理店に依頼するかよりも誰に依頼するかが一番重要

 

筆者は17年前からリスティングに携わっていますが、その時から今までAI・機械学習による最適化など様々なテクノロジーや機能がリスティング(Google広告、Yahoo!リスティング広告)を運用するツールに実装・追加されているのにも関わらず「リスティングの代理業はどこに依頼するかではなく、誰に依頼するかが重要」と言われ続けています。

 

筆者のリスティング運用者としての実績としては今まで300社以上のクライアントに携わり、代理店を3社経験し、広告費でいうと一番大きな規模で年間20~30億円の案件に携わった経験がありますが、仮にそのような経験がある私がリスティングの運用を依頼するとなれば確実に代理店は気にせずに運用者を指名します。

 

マネジメントや教育の実績としては今まで100名以上のリスティング運用者を採用から教育まで行って来ましたが優秀なリスティング広告運用者は全体の5%~10%ほどでほとんどの運用者がプロフェッショナルとして任さられるレベルからは遠いと感じています。

 

何故これほど任せられる人材が少ないかや、そもそもリスティング代理店が悪質な企業が多い理由については、弊社だけではなく様々なリスティング代理店がサイト、ブログ、Twitterなどで発言されていますが、この記事では皆様が優秀なリスティング運用者が多く在籍する可能性が高い良いリスティング代理店に巡り会える情報をメインにお伝え出来ればと思います。

 

②質の悪い担当者が多いと言われているリスティング代理店の特徴

 

「リスティング代理業は担当者が全て」というのであれば、優秀なリスティング運用者が多く在籍する代理店を知る必要がありますが、この章では優秀なリスティング運用者が少ないであろうリスティング代理店の特徴をお伝えします。

 

あくまでも、こういう特徴が多いとクライアントからも同業者からも弊社メンバーからも言われているものをピックアップしておりますが、項目に当てはまるからと言って100%悪い代理店かどうかは企業努力によって変わると思うので、あくまでも一般論として参考にして頂ければと思います。

 

レスが遅い、担当者がコロコロ変わる、提案が無い。等の実際に契約してから分かる悪い代理店の特徴については契約前に確認する方法が少ないので今回は契約前に分かる特徴をピックアップしています。

 

1,運用手数料が低い。具体的に言うと10%以下

 

リスティング代理店の業界で一般的な手数料は広告費の20%(月間広告費○万以下は固定で5万が最低手数料として設定しているところも多い)なのですが、リスティング代理店によっては差別化の為に手数料を安くする企業があります。

 

一見手数料が安くなればその分広告費やその他の施策に予算を回せて広告主側からすると良いことばかりだと思いますが、手数料が低い企業には質の低い担当者が多く存在します。

 

質の低い担当者が多いというよりは、手数料が安いと運用者からすると劣悪な環境になる可能性が高い為、結果的に質が低い担当者が多くなるという言い方が正しいかもしれません。

 

会社経営には法人税、固定費、変動費など数多くの経費が発生する為、一般的に社員は自分の給与の3倍は利益を出す必要があると言われております。

 

リスティング企業は日本に4000社以上あると言われていますが、手数料での売上が業界の平均の手数料20%よりも低い10%であれば、単純に顧客の数を倍にしないと10%の企業は20%の企業と同じ給与が社員に支払えません。

 

そのため、手数料が低い企業ほど一人が担当する顧客数が多く、運用、分析、提案に時間を掛けることが出来ないので結果的にリソース不足による新たな知識のキャッチアップ、日々の運用、分析からの提案が出来ず、成果が出しづらい状況となり、ミスが増え、顧客からのクレーム対応もあり、精神的にきつくなって退職率が高く、良い人材も定着せず、そもそも良いリスティング運用者が転職してこないので、古参の優秀で待遇もある程度保証されている役職以外はほとんどのリスティング運用者の社歴が浅く経験が少ない人材ばかりになる、負のループになるケースが多いと言われています。

 

同じ理由で通常50~80万円してプロのデザイナーが作成するLP制作を「リスティング依頼したらLP無料で作成します。」みたいなところも安かろう悪かろうになりやすい環境だと言えます。

 

どのビジネスでも価格を下げれば契約率・購入率は向上しますが、その分働いている社員がパフォーマンスを発揮出来ない、定着しない環境であれば良いサービスの提供を継続することは難しいと考えます。

 

優良なリスティング運用者がいる代理店とは、変化する市場において手数料の値段を下げる以外の方法でサービスの付加価値をつけ、成果を向上させることで顧客満足度が高い状況を作り出している企業だと言えます。

 

このような企業であれば、社員のモチベーションも高く、勉强や社員同士で知識を共有する機会も多く、結果成果が出やすいので顧客との関係も良好になりやすく、一社あたりにかける時間も増えるため、結果的に社員の定着率も高く、担当者の入れ替えも少ないと考えます。

 

企業努力によって安く良いサービスが提供出来ているリスティング代理店もあるかもしれないので、単純に「手数料が平均的であれば良くて、低ければ悪い。」という訳ではないですが、一般的にそのような傾向があることは考慮しておきましょう。

 

2,ホームページに記載している実績が誇大表現すぎる

 

大前提で【リスティングは魔法のツール】ではありません。実施すれば必ず上手く行く訳ではなく、市場規模、競合の強さ、サイトのデザイン・使いやすさ、サービスのブランド力など、様々な要因によって成果が出ます。

 

その為、どれだけリスティング広告の運用を最高レベルで実施できていたとしても、成果が出ない可能性は十分にあります。

 

結果が出ない場合はサイト改善、サービス改善、ターゲットの変更、強みの明確化、広告の種類含むWEB戦略の見直し等を行い、成功するまでPDCAを実施する必要があります。

 

それなのにもか関わらずサイトで【継続率90%以上】、【平均で成果が150%以上アップ】など、誰もが依頼すれば成果が出るような表現を利用している企業は要注意です。

 

参考のお話になりますが、私は過去に年間数10億の売上があるリスティング代理店に在籍しておりましたが、成果が出ずに3ヶ月以内に解約になるケースが30%~40%ほどあり、1年以上継続になる場合が全体の20%ほどでした。

 

この数値は会社の戦略、ターゲット、契約内容、担当者のレベルでかなり増減があると思いますが、リスティングをメインにしている企業の平均値で考えた数値でいうと妥当だと思っています。

 

また、コロナ渦においてはWEBからの集客、購入に活路を見出す企業が増えており、リスティングの中でも競合が増えています。競合が増えるということは広告費(具体的にいうとクリック単価)が高騰するので、結果的に顧客獲得単価も高騰して行くので、今後は更に成果が出しにくい状況になっていきます。(ただしコロナ渦において逆に食品のECサイトなどは競合が増えるよりも利用ユーザーが増えており、需要が上回る業界も存在します。)

 

このような状況ではリスティング企業だとしてもリスティングだけで成果を出すことは年々難しくなっていくので、リスティング以外の広告、SNS戦略、SEO、サイト分析、改善、CRM施策、そもそものマーケティング戦略の立案などに活路を見出し、クライアントが競合に勝てるサービスを提供出来るどうかが重要になります。

 

上記の理由、根拠から優良な代理店はリスティングを実施すれば絶対成功するかのような希望的観測をした提案はせず、上記のことを理解して提案を行いますし、そもそも誇大表現を用いて契約したクライアントはその後、成果が出ない時にクレームになりやすく、社員も疲弊する為、結果的に退職率増加や、既存顧客にかける時間が減ることでの成果低下や満足度の低下につながることを理解しているので誇大表現を基本的には使用しません。

 

具体的な根拠があればよいのですが、それが無い場合は誇大表現をサイトに記載している企業には注意してください。

 

3,提案時のシミュレーションの数値が他代理店比べて良すぎる

 

運用力が低く、営業が強いリスティング代理店がよくやるのがこのパターンです。

 

例えばこのパターンで落とされる時のクライアントの会話としては「御社(カッテージ)の方が担当者のレベルも高いし、提案内容も納得感があるけど比較対象のリスティング代理店のシミュレーションの獲得単価が御社の半分以下なので稟議を上げる際に比較された場合に他社が選ばれると思います。」のような内容。

 

このケースを代理店の立場から考えると成果が良いシミュレーションを出すことが契約率を上げることに繋がるのは理解していますが、根拠がない希望的観測の数値で提案した場合に、その後にクレームになることが多いですし、想定よりも良すぎる数値で提案した場合にリスティング運用者に余計なプレッシャー・不満・不安を与えてしまい、社員の満足度やモチベーションが下がる為、明らかに良すぎる数値での提案を通常ならしません。これは先程お伝えした誇大表現と同じ理屈です。

 

少し違う角度の話になりますが、顧客からの要望として「同じ業界でリスティングの経験があればその数値を元にシミュレーションを作成してほしい」がありますが、同じ業界であっても商品・サービスの強み、狙うターゲット、サイトのUI/UX、価格、機能、ブランド力、SEO等のリスティング広告を実施する以外が1社1社違うので、同じ獲得単価になる場合はほとんどありません。

 

そのため結局シミュレーションは数値遊びになるので、弊社としてはそもそもシミュレーションを作成する意味はあまり無いと考えております。

 

シミュレーションの数値はあくまでも参考までにしておいて、担当者の質、提案の質、代理店のビジョンや強みなどで比較し、根拠無くシミュレーションの数値が良すぎる企業には気をつけましょう。

 

4,リスティング広告運用についてメリットしか伝えない

 

2でもお伝えしたようにリスティングは魔法の集客ツールではなく、実施すれば必ず成功するということはありません。

 

リスティングの運用歴が長く、優秀な担当者ほど、メリット以外にもデメリットや、現状の課題、問題点を正直にクライアントに伝えます。

 

最初からデメリット、課題、問題点を伝えられると、依頼する側からすると冷たい印象を受けるかもしれないですし「もっと情熱を持って運用してくれよ!」と思われるかもしれませんが、リスティング代理店側の立場からするとクライアントの事業を拡大し、目的を達成する為にはWEBマーケティングのプロとして費用対効果が出なければ継続して頂けません。

 

成果を出すには常に先手で想定されるデメリット、課題、問題点を洗い出しておき、リスティングの最適化と同時に改善していく必要があります。

 

デメリット、課題、問題点を事前に想定しておらず、リスティング広告で結果が出なければ、急いで改善対応が必要になり、スピード優先で質の悪い(効果が薄い)改善しか出来ないケースや、改善のリソースをそもそも確保出来ない問題が発生し、結果的に時間とお金を無駄に消費する可能性があります。

 

全てのビジネスに共通していることかもしれませんが、良いことだけを提案する企業には注意しましょう。

 

5,リスティング広告の代理業以外のサービスが多すぎる

 

リスティング広告の代理業以外のサービスがあること自体は顧客の課題を解決する手段が多くなるという意味ではとても良いことなのですが、質の高いサービスを提供する体制が無いのに無駄に多くのサービスを提供しているリスティング代理店には気をつけましょう。

 

本来4000社以上あるリスティング広告代理店の中で比較されても競合に勝てる優秀なリスティング運用者が活躍できる環境、育てる環境を実現するだけでもかなり大変です。

 

その中でリスティング代理業以外のWEBマーケティングサービス。例えばサイト制作、顧客管理ツール、サイト分析・改善、コンサルティング、SNS運用、動画制作、MAツール、CRMツール、メルマガ作成、SEO支援、営業管理等のサービスが増えれば増えるほど社員のリソースが分散され、リスティング自体の質が悪くなるケースがあります。

 

また、実際にはリスティング代理業以外のサービスはマージンを上乗せして他の企業に委託しているだけでのケースもあります。

 

リスティング代理業の質を最高レベルで担保しながら、他のサービスの品質をどのように担保して提供しているのかは確認してみましょう。シンプルに「御社(リスティング代理店)のサービスの中で、何が強くて何が弱いか、そしてその理由や根拠は?」という質問をしても良いかもしれません。

 

6,社長や社員のインタビューやTwitterなどで質の悪い発言をしている

 

クライアントからの共有で意外に多かったのが今回の内容です。

 

成果が出なかったリスティング企業の会社の代表(社長や社員)が何かのメディア、ブログ、Twitter等のSNSで発言している内容が倫理的な観点や、情報管理などの面でマイナスな発言をしている。というものです。

 

具体的な内容としては

・競合を下に見たような発言、攻撃的な発言

・顧客の情報を勝手に自分の手柄のように許可なく公開している

・社員や部下の悪口を言う

・Twitterでリプに対してやり合う

・シンプルに炎上している(していた)

 

等になり、とにかく第三者から見て質が悪いと思う発言をしているかになります。

 

そもそも会社の代表として発言をしているアカウント(Twitter等のSNS)や記事(サイトやブログ)が見つからない(存在しない)可能性はありますが、もし事前に確認出来れば良い判断材料になると思うので調査してみてください。

 

以上の6つのポイントがサイトや提案時で分かる優秀なリスティング運用者の割合が少ない悪い代理店の特徴になります。

 

あくまでも傾向として多い特徴になるので、絶対に悪い代理店という訳ではないので参考にしながら検討をしてみてくださいね。

 

③リスティング代理店の比較する際の方法や考え方

この章では検討する上でオススメの比較方法や、検討する中でクライアントからよく聞かれる質問をリスティング代理店の立場からお伝えします。

 

出来るだけ公平な立場で皆様が検討出来るような情報を記載しておりますので、ぜひ最後まで読んでくださいね。

 

 

1,提案してもらう企業は絞り込んで1社1社じっくり検討しよう

 

リスティング代理店に相談するために問い合わせをすると、その後電話やWEB会議で初期ヒアリングがあり、必要であればNDA契約等を行いながら様々な方法で情報を共有し、最後に提案(複数回の可能性もあり。)をするということが一般的ですが、問い合わせする代理店が増えれば増えるほど一社あたりにかけるコミュニケーション時間や、提案内容の分析・考察に掛ける時間が減っていきます。

 

その為、リスティング代理店に問い合わせしすぎると、結局どこを選べばよいのか分からなくなり、提案の内容ではなく、シミュレーションの数値が良いとか、実績があるとか、会社が大きいとか、無料サービスが多いとか、実施までの期間が短い等、結局提案内容以外の部分でしまい、失敗するケースが多いです。

 

そうならないように予め最低限絞り込んだ上で問い合わせして、提案をもらうことをオススメしています。

 

一番良い絞り込む方法としては信頼できる同業者に優秀な担当者を紹介してもらうことですが、中々難しいと思うので、ホームページで情報を調べた上で、良いと思う企業に問い合わせをしましょう。

 

担当者と30分ほど話をしてみて感触が良い企業であればそのまま話を進めて、そうでなければ別の企業に再度連絡して、多くても3社に絞り込むのがオススメです。

 

2,資格やアワードの受賞実績はあまり重要ではありません

 

筆者は資格を全て取得しており、アワードの受賞があるリスティング代理店に複数社所属していたのでその経験を元にお伝えします。

 

リスティングの資格については基本的に誰でもすぐ取得出来るものなので重要視する必要はありません。

 

Google関連は全て無料で受けることが出来、Yahoo関連は有料です。全て合わせると7~9個くらい資格があると思いますが、1~2週間あれば一つは取得できます。(Googleであれば経験者なら1ヶ月で全て取得できます。)

 

資格を取得しないと代理店側としては媒体開催のセミナーや、賞レース(アワード)に参加出来ない等があるため、基本的には義務的な形で取得するケースが多いです。

 

アワード等の実績についてはGoogleもYahooも年に1度の頻度で開催されておりますが、基本的に選考基準は新規獲得数や総額の広告費が高い代理店が中心に表彰される為、営業に強みがある企業や、上場してクライアントの規模が大きいところが中心で選ばれるため、特に運用力が高いから表彰されている訳ではありません。

 

Googleの最近のアワードのみ、Googleに提出した施策内容も考慮されて評価されますが。運用内容というよりも総合的な施策内容、例えば最新のテクノロジーを活用出来ているか、トレンドを活かしているかの方が重要となるので、こちらも純粋なリスティングの運用力が高いから表彰されるということはありません。

 

勿論、資格は有資格者の方が勉強した分知識はありますし、実績も無いよりは有るほうが良いですが、実績に関して言うと新規数や使用広告費が多くても解約率が高い代理店かもしれないですし、施策内容が良くて受賞されても、それは一部の成果が出ているクライアントに過ぎないことを考えると、必要以上に比較する項目として重要視する必要はないと考えています。

 

3,提案を求めすぎると優良代理店は辞退します

 

優良なリスティング代理店は成果を出す確率が高い為、既存顧客の契約継続率が長いです。継続率が長いということは優秀なリスティング運用者ほど積み上げで顧客数が増えていくのですが、質を担保する為にはある程度クライアント数を制限しなければいけないので、既存顧客に影響が出る可能性がある新規顧客を基本的には無理に獲得することはありません。

 

影響が出る可能性がある新規顧客の例として、「契約以上の業務範囲や責任範囲を求める」、「定例以外の資料作成の必須化」、「WEBマーケティング全体の戦略立案を代理店に任せる」、「やって当たり前という高圧的な態度」などになります。

 

より具体的な内容としてコンペの際にクライアントからリスティング代理店に伝える提案与件の悪い例を記載します。

 

1 私達の目標は○年○月までに○件の新規獲得で予算が○円です

2 私達のサービスはこういう内容で、URLはこちらです

3 過去広告は実施していましたが、提案を公平にするために過去の情報は共有しません

4 上記の内容から目標を達成するために必要なWEB戦略をご提案ください

5 必須ではないですが、ついでにサイトのどこを改善すれば成果があがるかも提案ください

 

上記のような内容はリスティングの範囲を超えていますし、そもそも情報不足、戦略不足なのにも関わらず全て丸投げさせる悪いケースです。

 

もし実際に上記の要件を元に分析・戦略を考えるとなると少なくとも30~40時間以上は資料作成まで発生しますし、リスティング代理店からするとそれほど時間を割いて提案しても失注になった場合に、無料でコンサルティングすると同じなので、WEBマーケティング戦略のコンサルの相場でいうと100~300万の作業を無料で実施する可能性があり、また、契約が決まったとしても同じようなことを求められ続ける可能性を代理店は危惧します。

 

力量を図るために提案を求める事自体は必要だと思いますがリスティングの範囲を超えすぎていないか、代理店に負荷がかかり過ぎていないか注意して、優秀な運用者が多いリスティング代理店が辞退しないように気をつけましょう。

 

4,運用の質をどう担保しているかは必ず質問しましょう

 

どのリスティング代理店も基本的には予算に応じて対応する担当者の運用レベルが変わります。

 

担当者のレベルが広告費によって変わる可能性が高いことをきちんと理解した上で、確認すべき重要なことは「どのように会社・組織として運用レベルを担保しているか」になります。

 

具体的には

 

・どのような体制で運用しているのか

・他のメンバーと情報共有などを行っているか

・アカウント内容を自分以外の人間が定期的にレビューする仕組みはあるか

・ミスを防ぐためのチェック体制はあるのか

・1担当者あたりの担当者数

・最新の運用方法をキャッチアップするために具体的な方法や頻度は

 

等になります。

 

①で記載したように、優秀なリスティング広告運用者は全体の5%~10%ほどなので、基本的には優秀な人材が担当する確立は低いですし、仮に良いリスティング運用者が担当になっても退職や異動等の可能性も常にあります。

 

それはある程度仕方がないこととして、どの担当者になってもある程度成果を出せる根拠を論理的に納得できる企業を選びましょう。

 

 

5,GoogleAnalyticsを連携してくれるかどうか

 

無料のサイト分析ツールであるGoogleAnalyticsはGoogle広告とリンクさせることができ、リンクすれば使える機能や出来る分析があります。

 

Yahoo!広告の場合はリンクは出来ませんが、GoogleAnalytics用のパラメータをURLにつけておくと分析出来るようになります。

 

連携は基本的に全ての代理店が対応してくれますが、稀にしてくれないところもあり、してくれないところはリスティングで成果が出なかった場合の改善案が連携している場合よりも格段に分析・提案の質が悪くなります。

 

広告主側から連携するかどうか確認すると、基本的には後出しで連携を実施する代理店は多いと思いますが、代理店は基本的に忙しいので、GoogleAnalyticsを見る時間が無い企業も多いため、きちんと活用しているかどうか、具体的にどのように活用するかなどの内容は確認してみてください。

 

また、同じような話になるのですがGoogleタグマネージャー(GTM)等でタグを管理した方がプラスになることが多いので、こちらも対応してもらえるか確認しましょう。

 

6,営業の運用経験が豊富にあるかどうかは重要

 

営業が運用も行う一気通貫パターンと、営業と運用が完全に分業して対応するケースがあります。

 

有名なリスティング代理店の一部が「営業と運用の一気通貫がベスト」を謳い文句にしていますが、17年リスティングに携わり、どちらのパターンでも対応してきた筆者からするとメリット・デメリットはありますが、どちらが確実に良いと言える差はありません。

 

では結局何が大事かというと、結局は「メインで運用する方の実力」になります。

 

リスティングで成果を出すのであれば、優秀なリスティング運用者が分析して、戦略を立案した上で、推奨設計に落とし込んで運用を行うことが理想なので、分業で営業と運用の担当者が別の場合は営業ではなく、メイン運用者と話すことは必ずしましょう。

 

7,上場企業と非上場の比較についての比較の考え方

 

上場企業や、上場を目指している企業はステークホルダーに向けて経営計画書やそれに基づいた目標を公開し、実現するために動いていきます。

 

目標を達成しなければ株価も下がる為、売上を出すために優秀な社員は予算が高い案件にアサインされます。

 

これは未上場の会社にも言えることですが、より上場企業、上場を目指している企業の方がシビアです。

 

また、上場企業だとそもそも広告費が数百万~数千万以上じゃないと受けない企業もあるので、予算があまり出せないということであれば未上場企業に問い合わせしてみるほうが良い運用者に当たる確率は確実に高いので、予算に応じて検討する企業も選ぶのも一つの手だと考えております。

 

ちなみにリスティング運用力において差はないと思いますし、個人的には未上場の優良なリスティング企業の方が運用力は高いと思います。

 

ただし上場企業の方がメディアミックス、認知施策、市場調査、競合調査などのコンサルティング領域、DMPなどのデータ活用など包括的な施策は強いです。

 

単純にリスティングを選ぶなら特に気にしなくても良いと思いますが、それ以外で比較したいと思う場合は上場企業の方が費用の面以外は優位な確率が高いと思います。

 

8,業界特化のリスティング代理店の考え方

 

最近リスティング業界の中で差別化するために数が増えてきているのが業界特化のリスティング代理店です。

 

ECサイト特化、食品特化、士業特化、採用特化、BtoB特化、アフィリエイト特化など、一つの業界に特化した専門のリスティング企業が存在します。

 

前提としてそもそも業界特化型リスティング企業の数が少ないのと、筆者が物凄く詳しい訳ではないので、リスティング歴が長い担当者としての筆者の予測と、数は少ないですが実際に業界特化のリスティング代理店で働いていたことのある同業者に話を聞いたことを元に記載します。

 

まず業界特化型のリスティング企業側の目線でお話すると、4000社リスティング代理店があると言われている中で、業界特化にすることは謳い文句として差別化出来ますし、その業界の事例も溜まりやすく、また作業も固定化出来るので生産性も上がりやすいメリットがあります。

 

依頼者する立場からしても業界特化のように同じ業界に実績がある企業に依頼が出来るのでとても安心感はあると思います。

 

ただしリスティングの部分においては業界特化したことによるメリットは無いと思います。

 

業界特化としての専門性がある、無いに関わらずリスティングで成果を出すには媒体が出している最新の情報をきちんとキャッチアップして、その時最適な媒体推奨設計に基づき、ロジックを理解した上でその企業に合わせた設定、運用を行うため、多少カスタマイズする必要はあったとしても業界によって特別なやり方はありません。むしろ様々な企業を運用して市場の傾向値や、実績を溜めていくほうが企業としてもリスティング運用者としても強くなっていくと考えています。

 

そのため、もし仮に業界特化だからこそのリスティングの独自の強みや、ノウハウがあるとサイトに掲載している企業があればそれは嘘と言いますかただの謳い文句だと思います。

 

ただし、リスティング以外の領域。例えばECで成功させるための商品開発やサイト制作、WEBマーケティング戦略、コンサルティング等は独自性を出せるので、リスティング以外のサービスについては独自のノウハウやツールなどはあるかもしれません。

 

最後にメリットにもデメリットにもなる問題が一つあります。

 

通常代理店は自社のクライアントの競合が依頼してきた場合にNDAの観点からお断りするか、チームを完全に分けて絶対に情報を共有出来ない環境を作りますが、業界特化を売りにしているとその競合同士をクライアントにする割合が高くなり、情報の流出する可能性があります。具体的にいうと競合に自社の成功事例やノウハウが流用される可能性があるのがデメリット(逆も然りというのがメリット)なのは覚えておきましょう。

 

 

9,アカウントの開示について

 

最近の風潮でいうと、アカウントを開示しないのはおかしいという代理店が増えてきている印象があります。

 

私はアカウント開示をしている代理店も、していない代理店も経験しましたが、結論から言うと開示はしない方が最終的に良い結果が出やすいと思います。

 

アカウントを開示することによってのリスティング代理店側のデメリットとして言われているリスティングの運用ノウハウが流出することに関しては、今は媒体から提供されている最新のノウハウを様々な代理店が情報公開しているのでリスティングにおいて独自のノウハウというもの自体が存在しないのでデメリットにはなりません。

 

ではアカウントを開示することで何故成果が落ちる可能性があるのかというと、クライアントがアカウトの中身を見て沢山質問することや、クライアント主観で分析、改善提案をするケースが多くあり、それらに対しての連絡頻度が増えれば代理店側のリスティングの運用に掛ける時間が減りますし、クライアントの意見を取り入れた上で運用を行うと成果に向けて最善な運用が出来なくなる可能性があるからです。

 

このような事例が多いので個人的には開示しないほうが円滑になると筆者は考えますが、どうしてもアカウントを開示したいということであれば定例MTG以外で運用について連絡しないようにしましょう。

 

ちなみにレポートとアカウントの数値がきちんと一致しているかどうかについて不安があるのであればアカウント画面をキャプチャーしてもらうことが出来るので依頼してみましょう。

 

 

10,担当者の継続期間

 

良い担当者ほど、予算の大きいクライアントを任され、社内のプロジェクトに参加し、結果が出るので役職になり社内タスクが増えるので結果的にメイン担当者から外れる可能性があります。

 

また、市場価値があがると転職や起業をする可能性も高いので基本的に何十年も同じ担当者というのは珍しいです。

 

担当者が変わると情報共有の時間、担当者が理解する時間、信頼関係を築く時間で機会損失が生まれますし、何より運用や分析、考察の質が下がった場合に成果が悪化する可能性があります。

 

ある程度担当者が変更するのは仕方がないにしても、「どのくらいの期間で担当者が変更する可能性があるのか」は必ず確認しておきましょう。

 

今までの筆者の経験からすると3~5年同じ担当者のリスティング企業はとても優秀だと思いますし、1年に1回くらいの頻度でコロコロ変わる代理店は退職率が高く質が上がっていかない可能性があるのであまりオススメしません。

 

11,初期費用について

 

基本的にリスティング代理業に関する初期費用は無料なのですが有料であれば

 

・Googleショッピング等のフィードの整理、設定が必要な場合に工数が多く掛かるのでその分を初期費用でもらう

・手数料が安すぎるので最低限のセットアップ工数分を初期費用でもらう

・市場調査、競合調査などのコンサルティングの領域も業務内容に含まれている

 

等で発生する可能性があります。

 

上記以外でも施策内容(例えばWEB戦略の立案費用)によって発生する企業もあるかもしれないので、初期費用が何に使用されるか確認しましょう。

 

個人的には無料でスタートする代理店をオススメします。

 

12,後払いについて

 

基本的にリスティング代理店は広告費前払いが一般的です。

 

理由としてはクライアントが倒産する可能性があることや、音信不通等で広告費が回収できないことがあるからです。(有名な話だと脱毛関連の企業が少しでも売上を上げるために最後に何千万も広告費を使用して倒産したケースがあります。)

 

ただしクライアントからすると後払いの方がキャッシュフロー的に良いので後払い必須の企業もあるかと思います。(ナショナルクライアントは基本的に後払い必須だと思います。)

 

リスティング代理店によって何千万の広告費を後払いで対応出来る資金やキャッシュフローが無い可能性もあるので、後払い必須であれば基本的には資本力がある企業を優先に選ぶか、事前に後払い可能か確認しましょう。

 

また、後払いの場合にナショナルクライアントのような知名度が無ければ基本的に与信チェックで落とされるケースがあります。

 

個人的には後払いじゃないほうが、良いリスティング運用者がいる代理店にあたる可能性は高いと考えているので、会社のポリシー的に絶対じゃなければ前払いで支払いましょう。

 

④リスティング担当者の力量を測る方法

 

この章では具体的な内容から、抽象的な内容まで筆者が今まで携わってきた優秀なリスティング運用者の特徴や、考慮すべきこと、考慮しなくてよいことを記載しています。

 

例外もあると思いますが、皆様の参考になると思うのでぜひ最後まで読んで下さいね。

 

 

1,リスティングの資格について

 

こちらについては他の章でお伝えした内容と重複しますが、正直ほぼ役に立ちません。

 

代理店は差別化するために社員に取得必須をさせるところもありますし、代理店のサポートを受けるために社員の割合からして何%資格を取得しないといけないなど、様々な營業メリットの為に資格は取得すべきですが、Googleは無料で受講出来ますし、Yahoo!は有料ですが勉强すれば未経験者でも取得出来るので難易度は高くないです。

 

取得しているか、取得していないかでいうと、取得していたほうが知識面では少し良いのかもしれませんが、重要度としてはかなり下の方になります。

 

2,リスティング運用歴について

 

17年リスティング運用の経験がある私が言うのもあれですが「長くこの業界にいれば優秀。という訳ではありません。逆に過去の成功体験や、ノウハウが染み付いていて古い設計、運用をし続けている方は本当に沢山います。」

 

リスティングのノウハウはクライアントからすると直接媒体に情報を取りに行かない限りは基本ブラックボックスであり、リスティング運用者のレベルを上げるには担当者が能動的に媒体からの情報を元に勉強するか、社内の品質管理をしている方の社内共有(社内研修や勉強会)しかないのですが、日々の業務に追われることや、クライアントが満足しているからという理由で最新情報をキャッチアップしていない方も本当に多く見られます。

 

以前Facebookのマネージャーの方に人材について話し合った時に同じ見解がありましたが「運用経験がある中途社員よりも、運用経験が無い素直な新入社員・中途の方が最新の情報をキャッチアップして、一番推奨されている設計・運用で愚直に対応していくため、未経験でも1年半で中途社員を抜くパターンが多い。」というものです。

 

Facebookのような優秀な人材が集まる会社であれば、リスティング代理店よりもより顕著にその傾向があるのだと感じています。

 

提案を受けているリスティング企業の担当者が素直で愚直で、努力家で、、、みたいなことを契約前の数回で判断するのはとても難しいと思いますが、その人の運用歴の長さよりも、その人がどのように日々勉強していて、情報をキャッチアップしているのか、上から目線で話していないか、信頼できる人間か、成果が出ない場合にどのような行動を行うかなど、勉強方法や人間性が分かるような質問をするのも良い担当者かどうか見極める一つの方法だと思います。

 

3,コミュニケーション力について

 

代理店で成果が出続ければよほどのことが無ければ、担当者が変わらない限りずっと同じ代理店と契約すると思います。

 

担当者とは定例MTG以外でも電話、チャット、メール、タスク管理ツールなど様々な方法でコミュニケーションを取りながら、やり取りを行います。

 

このようにもしかしたら数年、下手すれば数十年も担当する可能性がある担当者と上手く会話が噛み合わない、言い方や言い回しの方法でイライラする、こちらから言わないと連絡や提案がない、対応したことに対しての報告がない、決めたことを忘れることがある。等があれば、長い目で見た場合に時間的にかなりの機会損失になりますし、余計なストレスがかかります。

 

優秀な担当者であればあるほど、やり取りが簡潔ですし、無駄なやり取りが無くなるので生産性は向上していきます。

 

長く付き合うことになっても気持ちよくやり取りが出来そうかどうかは意識していきましょう。

 

4,話す内容に整合性があるか

 

口は上手いけど、成果が出せない、ムラがある担当者に多いのが「内容の整合性が無い」担当者です。

 

例えば一回目の提案や、普段話している内容と違う内容を提案してきたり、契約前に決めたと思っていた内容が実施されていなかったりするケース。

 

このような担当者の特徴としては頭の回転は早いが、言ったことを実現するアウトプットが苦手、メモを取るなどをしないなど、能力があるがゆえの悪い傾向があります。

 

担当者と話した内容は最初の段階から簡易的にメモを取って、電話などの初期ヒアリング時と実際の提案時で内容に一貫性があるかないかチェックしましょう。

 

5,hagakure(ハガクレ)を知っているか

 

hagakureというGoogleが推奨設計としているアカウント構成の基本となる考え方があります。

 

この言葉を知らなくても結果的にはhagakureになっていれば問題ありませんが、この考えを知らないことはリスティングで結果を出す上で非常に差が出ます。

 

物凄く簡単に言うと現在のリスティング運用はAI・機械学習、品質スコア、データのムラを無くすことを意識した運用は成果が出やすく、【データの量と質】が非常に重要なポイントになり、その推奨設計の基礎になる知識体系の一つとしてhagakureがあります。

 

hagakureは媒体(Google)が全世界の広告アカウントのデータを元に構築した成果が出る確率が高くなる理論なので、絶対やらないと成果が出ないと言うわけではないですが、弊社のアカウントでhagakure構造になっていないアカウントはありません。(ちなみにhagakure以外だと3A、MUGEN、GORINなどの考えもあります。)

 

このような情報も意外とキャッチアップされていない企業、担当者が多く、10年前くらいに流行っていた「1広告グループに1キーワード、1広告文で対応する。」という設定を今でも、自分たちの強みとして堂々とホームページに掲載されている有名リスティング企業がまだあるくらいなので知らない担当者には気をつけましょう。

 

6,大規模予算のアカウント運用を経験しているか

 

仮に10万の広告費を依頼するとしても、担当するリスティング運用者が過去に大規模予算のアカウント運用経験があるかは非常に重要です。

 

大規模のアカウントを定義するのは難しいですが、金額で定義するなら少なくとも月間500万円以上の広告費を運用した経験があるリスティング運用者をオススメします。(少なくとも月間100万以上の経験が無いと厳しいと思います。)

 

サポートとして携わっていたのではなく、最初の要件定義やセットアップを【メイン】で担当していた経験です。

 

何故大規模アカウントの経験が望ましいかというと、リスティングは非常にミスが起こりやすい媒体なので、経験が少ない担当者はミスのリスクが上がります。

 

顧客からすると分かりづらいミスもあり、代理店側も自ら申告することは少ないと思うので、知らないうちにミスが積み重なり余計な費用が発生している可能性や、機会損失が生まれます。

 

このようなミスを予算が大きい大規模アカウントで発生させると、広告費や機会損失の観点から補填を求められる可能性があり、最悪裁判に繋がるケースもあります。

 

仮に数百万、数千万の補填になれば代理店としては大ダメージを受けることになります。

 

そのような補填のリスクがある絶対ミス出来ない大規模アカウントを経験している担当者は、ミスを絶対に発生させないように、事前に確認するポイントを抑え、与件を整理し、レギュレーションの中でミスが出やすいポイントを先読みしてクライアントに改善案やリスクを提案する、ダブルチェックの体制を作り、運用するなど、様々な部分で解決策を持ち経験を元に先手で動くことが出来ます。

 

ミスを起こさない為にも大規模アカウントの経験があり、危機感がある担当者かどうかは重要なポイントです。

 

7,性格が明るいかどうか

 

これはビジネス以外にも共通している事かもしれませんが、性格が明るい方が優秀なリスティング運用者が多いです。

 

今でこそリスティングは媒体(GoogleやYahoo)のサポートが完備されており、ノウハウについても媒体からは勿論のこと、様々なブログやメディアでも紹介されており情報収集しやすい状況で、かつAI・機械学習の発達やツールの機能強化、追加により設定、運用においての工数も削減出来ている状況です。

 

10年前にリスティング代理店に勤務する社員の3割が鬱になると言われていた時代に比べると格段に良い環境になりましたが、それでも顧客から大切なお金を預かり、ビジネスの成功の責任の一端を担うことによるプレッシャーはかなり高いです。

 

そして別の項目でも同じような事を記載しましたが、優秀なリスティング運用者ほど難しい案件、大規模案件、社内プロジェクト等のアサインや、役職昇格による業務増加(マネジメント、教育、管理)が増えていき、単純な業務量だけでなく、社内からのプレッシャーが大きくなります。

 

そのような状況の中で、退職せず、情熱を燃やし続けながら日々情報をキャッチアップして最新のノウハウを元に運用し続ける担当者は明るい方が多いです。

 

明るくても実力が無ければ意味が無いですが、明るくいられる状況を作り出せている担当者は余裕があるから新しいことにチャレンジしたり、素直に人の意見を受け入れて成長出来たりすると思うので是非明るいかどうかも参考にしてみて下さい。

 

⑤契約前に確認した方が良いおすすめ事項

 

今までの項目でも契約前に確認しおいた方が良いことは記載しておりますが、その他で可能なら把握した上で比較した方が良い項目を記載します。

 

対応出来る、出来ないかはリスティング代理店次第ですし、出来ない代理店は質が悪いということに直結しないのですが、代理店の立場からみて顧客が優位な項目を記載しましたので、参考になれば幸いです。

 

1,契約期間は1ヶ月単位に出来るか

 

どれだけ検討して選んでも悪い代理店にあたってしまった場合、すぐに解約出来る状態じゃないと無駄なお金を垂れ流すことになります。

 

最近は1ヶ月単位での契約の企業は増えてきているものの、半年や1年契約の企業もあるので、よほど理由が無ければ1ヶ月以内。

 

長くても3ヶ月以内単位での契約が望ましいです。

 

SEO企業でもよくありますが、半年契約になればどれだけアウトプットが悪くても解約出来ないので注意しましょう。

 

2,解約時に未使用分の広告費を返金してもらえるか

 

リスティングを依頼する場合、殆どのクライアントは広告費を前払いで支払っています。

 

筆者の主観になりますが基本的に99%の代理店は使用しなかった金額を最後に返金してくれますが、話を聞くと悪質な代理店は最終月に余っているお金を全て使うなどがあるようです。

 

そうならないために、事前にきちんと使用しなかった分は停止の意思をリスティング代理店に示した時点の残高で返金が可能かどうか確認しておきましょう。

 

ちなみに基本的には媒体(GoogleやYahoo)からリスティング代理店への返金に1~2ヶ月ほど、そこからリスティング代理店のフロー次第ですが1~2週間後に返金という流れになるので、最長3ヶ月はかかることと、それぞれの振込手数料は引かてた形で振り込まれることは覚えておきましょう。

 

3,契約書の作業内容に絶対実施してほしい業務が含まれているか

 

契約の大半は法務が確認することになると思いますが、業務の内容は担当者がきちんと確認しましょう。

 

仮に裁判になるような業務のミスや怠慢が発生した場合にそれが勝てるか(補填出来るか)は結局のところ契約内容が全てと言っても過言ではありません。

 

提案時では例えばGoogleAnalyticsと連携する、分析すると提案されたとしても、実際に契約書に記載されていなければ仮に未実施で問題になっても契約上では問題ないことになります。

 

依頼する内容が具体的な範囲、項目が記載していなければ契約時に加筆や覚書、あるいはメールでエビデンスを取る等しっかり対策しましょう。

 

⑥最後に少しだけ弊社(株式会社カッテージ)の紹介

 

弊社のメンバーは元々リスティング代理店や、IT系を中心としたコンサルティング業界で働いているメンバーになり、少数精鋭で会社を運営しています。

 

どのメンバーも共通していた元々の悩みとして最初はクライアントの事業拡大の為に自分たちが最高だと思える品質のサービスを提供出来ているものの、会社の規模が大きくなったり、自分の立場が変わったりしていく中で、顧客満足度よりも会社の売上を上げることを優先することになり、社内環境を変えようにも変えられなかったメンバーが集まり独立しました。

 

その思いを保ち続けることがカッテージとしての存続理由だと思いますし強みだと思うので、あえて自分たちの売上目標をたてず、顧客の成果を最大化出来る為の環境として顧客数を規模に応じてですが制限することや、定型業務が増えてくれば自動化出来るように生産性向上を意識しながらも、リスティング代理店として常に最新情報をキャッチアップして社内に共有して実践しながら、自分たちが実現したかった理想のサービス提供を行っています。

 

そのお陰でリスティング広告を中心とする広告運用については高い成果を出すことが出来、コンサルティングやLPO等のCVRを向上させるサービスでもほとんどのクライアント様が成果を出せる状況になっています。

 

顧客の成果があがれば、継続して頂けますし、広告費も向上して結果的に自社の売上も顧客の成果に比例して向上出来ています。

 

その為、現在は顧客やパートナー(弊社は制作を行っていないので制作は紹介しています。紹介のマージンは取りません。)の紹介を中心として、サービスレベルを担保しながら顧客数が少しずつ増えており、身の丈にあった成長が出来ています。

 

もし現状のリスティング企業に満足していない、成果は悪くないがもっと成果を上げたいが停滞している、リスティング以外のサービス(他の広告やサイト分析・改善)を検討している方がいれば、無料診断も行っているので、お気軽にお問い合わせ頂ければ幸いでございます。

 

ただし稼働状況の中でクライアントに高い品質のサービスを提供できない状態があれば、お待ちいただくかお断りさせて頂く形になりますが、良い縁になれるように最大限努力してまいりますので、どうぞよろしくおねがいします。

 

 

今回の記事は以上になります。

 

この記事だけ見れば全て比較出来ると思う情報を全て掲載したので、かなりのボリュームになり申し訳ありませんが、何度も見返して頂くような記事にしましたので、参考になれば幸いです。

 

状況によって最適だと思う項目に変化があるかもしれないので、定期的に追加、修正、削除などの更新は行ってまいりますので、良ければブックマーク等で登録頂ければ嬉しいです。

 

皆様にとって良いリスティング運用者が見つかればとても嬉しいです。

 

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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この記事を書いた人
星野 荘

星野 荘

専門学校卒業後、ITインフラの企業に就職。その後サイバーエージェント系列の会社で3年半、インターネット広告代理店で8年ほど勤務。 WEBマーケティングはブラックボックス的なところがあるので、知識や経験が少ない方でも役に立つ情報を発信していきます。