広告の三原則「読まない」「信じない」「行動しない」を打ち破るコピーライティングの方法

丹精を込めて作成したランディングページ。しかし思うような効果が上がらない…。データを見ながら広告文の改善しているものの、数字の変化は微々たるもの。もっと抜本的な改善が必要なのかもしれない…
もしそのようなことで悩んでいるのであれば、一度「原点」に戻ってみませんか?
悲しい現実。ユーザーは「読まない」「信じない」「行動しない」
「3つのNOT」、あるいは「マクスウェル・マックハイムの三原則」という言葉を聞いたことはありますか?
この記事のタイトルですでにお気づきだとは思いますが、
・読まない(Not Read)
・信じない(Not Believe)
・行動しない(Not Act)
という、広告における人間心理の三原則です。
非常にシンプルですが、この原則を考慮しているかどうかで広告の成果にも大きく影響してきます。
時間やお金をかけているはずなのにうまくいっていない広告には、逆に、
・読んでくれるだろう
・信じてくれるだろう
・行動してくれるだろう
というユーザーへの期待の上に作られているものが少なくありません。
「書いていれば読んでくれる」「メリットを訴求すれば信じてくれる」「ボタンを設置すれば押してくれる」なんていうのは、ハッキリ言って甘えです。1フレーズごとに、1スクロールごとにこの3つのNOTを打ち破れているか考えていますか?
3つのNOTを打ち破るための具体的な方法をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
「読まない」の壁を突破するために、「キャッチコピー」に心血を注げ!
広告の一番最初の壁。それは「読まない」の壁です。
私たちは、無意識のうちに目に入ってくる情報の中から、自分にとって意味のあるものかどうかを選別しています。意味のないものだと判断されたものについては、読んでいないことすらユーザーに認識されることなく、一瞬も記憶の片隅におかれることもなく流れ過ぎていきます。
ウェブ広告の管理画面では「インプレッション」(=表示回数)が表示されますが、それはあくまでユーザーのパソコンやスマートフォンに表示された回数であって、一瞬でもその存在を認識された回数はもっとずっと少ないはずです。
まず、読んでもらう(ディスプレイ広告であれば、見てもらう)ためには、ユーザーの関心を引かなくてはなりません。最も効果的な見せかたは次の3つです。
相手の得になるもの
最も効果的なコピーは、やはり相手の役に立つ、得になることを強調しているものです。
・お金が稼げる
・ダイエットに成功する
・モテる
相手の得(=ベネフィット)をアピールするためには、そもそも誰に対して発信している情報なのかを明確にしなければいけません。いわゆるペルソナですね。ペルソナをしっかりと定義し、彼ら彼女らが何に悩んでいるのかを理解することで、相手の得になることが何かも分かるようになります。
新情報を提供しているもの
新しいというのは、それだけで読み手の興味をそそります。
・新登場
・新発売
・新機能
などの言葉を広告に織り交ぜることで、クリック率が上がる可能性がグッと高まります。
好奇心をそそるもの
「え?なになに?」と読み手の好奇心を刺激することができれば、ぜひ続きを読んでみたいと思わせることができます。
・こんな〇〇知っていますか?
・あなたはどちらに当てはまりますか?
などの表現を使うことが有効です。
但し、好奇心をそそるものは抽象的になりやすく、それだけでは何が言いたいのかが分からないというデメリットがあります。広告でも、記事でも、ホームページでも、見出ししか読まない人は少なくありません。好奇心刺激型の見出しでは、本当に伝えたいことが伝わっていないままになる可能性がある、ということは踏まえておきましょう。
「信じない」の壁には、顔出しが効く!
次に、信じないの壁です。特にインターネットが発達したことにより、誰でも気軽に情報発信ができるようになった反面、私たち一人ひとりが触れる情報量は桁違いに増えています。
ユーザー側のリテラシーも年々向上しており、「インターネット上には誤った情報も多い」という一般常識がすでにできあがっています。そのため「信じない」の壁はますます高くなってきています。「信じない」の壁を突破するには、とにかく人の顔が見えることが重要です。
鉄板!お客様の声を活用
信じないの壁を突破するために、最も効果的な方法が「お客様の声」を掲載することです。不信感を払しょくするため、と考えれば、お客様の声もただ掲載するのではなく、
・実名
・顔写真付き
・手書きメッセージ
こうした要素がプラスに働くことが納得できるのではないでしょうか。
また、お客様の声も良いところばかりを載せるのではなく、ごまかしなく載せたほうが結果的に信頼度を上げることになる場合もあります。
実績・導入企業のロゴ
お客様の声と似ていますが、実績の掲載も有効です。特にBtoB商材において、社会的信用力の大きな、大手企業とお取引がある場合には、許可をいただき積極的に掲載していきましょう。
商品提供者の顔写真
また、商品提供者の顔が見えることも、不信感の払しょくにつながります。特に会社の規模が小さいうちや、個人事業主の方ほど、顔写真をしっかり出して安心していただくことを考えましょう。最近、お米やお野菜でも「私たちが作りました」と農家の方の顔写真が載っているものもありますね。
行動しない理由を徹底的に潰していく
広告をクリックしてくれた。ランディングページも読んでくれた。商品のことを「いいな」と思ってくれた。それでも、最後の一歩に進まないのが、人間です。「行動しない」の壁は果てしなく高いのです。
特にWEB広告においては、今すぐその場で即行動してもらえなければ、あっという間に忘れられてしまいます。
お問合せ・購入フォームは極限までシンプルに
お問合せフォームや購入フォームでの離脱は、皆さんが思っているよりも頻発しています。申込ページまで進んだのにそこで離脱した人の割合(いわゆるカゴ落ち)が50%を超えるウェブサイトもざらにあります。
「お客様は商品を欲しがっているから、ややこしいフォームでも頑張って入力してくれる」という思い込みは捨てて、「お客様は行動したくない。一瞬たりとも面倒くさいと思わせないようにしなければならない」と考えを改めましょう。
・入力項目は、必要最小限
・見やすい、分かりやすい
・全角/半角などのルールを簡略化
実際に、自分で自社のウェブサイトから申し込みをしてみたり、他社サイトも参考にしながらお客様にストレスをかけない方法を検討しましょう。
魅力的なオファーをつける
ただ「問い合わせてください」「買ってください」では、アンテナが立ちません。「読まない」の壁と同じで、行動することによって何らかのメリットが得られることを強調します。
・今、ご購入いただいた方に〇〇のサンプルプレゼント!
・ホームページからお問合せいただいた場合、お見積りから10%OFF
など、行動する理由をつけてあげましょう。
限定感を演出する
今すぐ行動しないと、機会を逃してしまうということを強調することで、行動を喚起することができます。
・5月5日までの限定価格!
・先着20名様限定!
・この広告を見て下さっている方限定!(ブラウザを閉じると、二度と同じページは表示されません)
ただし、限定感を演出する方法は多用され過ぎていて、中にはウソの限定もあります。
実際にはいつも同じ価格で販売しているにも関わらず、あたかも安く見せるような表現は景品表示法に違反する可能性もあります。また、ウソが露呈したときには一気に信頼を失ってしまいますので、正しく活用してください。
まとめ
いかがでしたか?この3つのNOTに則り、ホームページや広告を見直してみると、思わぬ発見があるかもしれません。
どんなときも、ユーザーの行動に期待せず、
・読まない(Not Read)
・信じない(Not Believe)
・行動しない(Not Act)
ということを大前提とした上で、ではどうすればその壁を乗り越えらえるか、という視点で考えましょう!
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